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イブラヒムおじいさんと涙の別れをかました僕は、ついに中東を脱出し
あのエジプトに向かいます。
ちょ、アフリカ！！？
俺、これからアフリカ行くの！？まじで！？
そう、「キリンさんが好きです。でも、ゾウさんの方がもっと好きです」で有名なあのアフリカです。
きゃー！！アフリカーー！！オカン！！俺、遂にアフリカ行くでーーー！！！！
さて、エジプトには「ピラミッド」というマイナーな観光地があります。
なんかデカい三角が３つぐらいあるらしいんですけど、
僕はマイナーな観光地が好きなので、とりあえずそこに行こうと思っていました。
その「ピラミッド」というマイナーなやつ、
それがエジプトの首都の「カイロ」という街の近くにあるんですね。
僕はイスラエルのエルサレムから、
カイロ行きのバスチケットを買おうとして、
バスの受付のちゃんねーに、エジプトのカイロ行きのチケットを買いたい旨を伝えました。
すると、
「ダメよ。」
という答えが２秒で返ってきました。
このちゃんねー、完全に照れてる。
エルサレムからカイロまでの直行バスがココで取れるってのは、チェック済みなんですね。
そういうのいいから、チケット下さいと改めて伝えたところ、
「絶対にダメよ。」
口調が強くなりました。
これ、完全にツンデレは確定です。
このツンを突破しないことには、デレ(チケット)にはたどり着けません。
僕たちはプジョルを彷彿とさせるディフェンス力をもつ、このお姉さんをなんとか突破しようと
クリスティアーノ・ロナウドばりのオフェンス力で、様々な切り口からの突破を狙いました。すると、
「死ぬわよ。」
まさかの、「死ぬわよ宣言」です。
これは「ポツダム宣言」以来の、まれに見る破壊力をもった宣言です。
ちょ、死ぬわよってなに！？
「いまカイロでは、激しいデモが行われているの。
昨日も、過激派と軍隊が衝突して200人が亡くなったわ。
危ないから、いまカイロに行くバスは全部運休してるの」
いや、エグい。
デモやってるのは聞いてたけど、内容がエグい。
エグい通りこして、エモい。
デモって、「給料上げてーーー！！！」
みたいなかわいいやつだと思ってたんですけど？
過激派って？
そう、僕がちょうど中東らへんにいたとき、エジプトですごいデモしてたんですよ。
モルシさんっていう大統領が解任されて、それの復権を求めるイスラムの組織の人たち数千人が抗議してたらしいんですけど、
それに対してエジプトの治安当局側が強制排除を仕掛けたらしいんですね。
それから色んなトコに飛び火して、カイロは正にパニックという状態でした。
ツタンカーメンとかが展示されてる、エジプト考古学博物館も何故か襲撃されたみたいです。
いや、それ（国宝）を襲撃する意味は全然分からんけど。
いや、やめとこ。
そんな催涙弾とか銃弾とかが飛び交ってる場所、そんなポップに行けない。
ワールドクラスのドＭじゃない限り、そんなトコに行くメリット見出せない。
そこまでして、「ピラミッド」とかいうマイナーな観光地行くことない。
進路変更しよう。
というワケで、カイロに行くのは危険極まりないと判断し、
上記地図の「ダハブ」という場所に行くことにしました。
ダハブはシナイ半島に位置し、シナイ半島のみの滞在なら14日までビザ代を払うことなく滞在できます。
しかしカイロなどがあるエジプト本土に行く場合、ビザが必要になるんですね。
タダじゃんラッキーって思ってウキウキで歩いてたら、
僕元々余裕でカイロ行く予定だったんでビザ取ってたということを思い出して激しく落ち込みました。
イスラエルとエジプトの国境付近の、バスからの眺め。
ちょ、海の透明度が俺の心レベル。
そう、これから向かうダハブという場所は、ビーチリゾートとして有名です。
エジプトって砂漠のイメージ強いかもしれないんですけど、海が綺麗なことでも有名なんですね。
この透明度、湘南の海も是非見習って欲しい。
さぁいよいよイスラエルを出国です。
入国のときはドＳなお姉さん達のディフェンスにより２時間強ほどかかりましたが、
出国、２秒でした。
「はいオッケー！おつかれー！！」
みたいなカンジでした。
ドＳのお姉さんどころか、くたびれた中年が出てきて終了でした。
うおーーー！！エジプトって書いてある！！
これもまた陸路で、中東からアフリカに入るんですよね。
何回も書いてますが、陸路での国境越えって
島国出身からすると、とても不思議な気分になります。
入国審査の時に僕のバックパックの中にハサミが入ってたせいで若干テロリストと勘違いされてオッサンともめましたが、
無事にエジプトに入国。
どこの国に、こんな爽やかな風貌のテロリストがおるねん。
バスから見える風景はこんなカンジで、中東・イスラエルとはまた一線を画す、特徴的な建物が増えてきました。
「アフリカに来た」
という実感が沸かないのもそのはず、僕の中のアフリカのイメージはサバンナでライオンとかキリンとかですからね。
目の前に広がるのは、やたら綺麗な海。
でも間違いなく、僕はアフリカに来たんです。
前に座ってるエジプト人のオッサンの体臭(くさい)が、僕にそれを実感させます。
エルサレムからの長旅の末、無事に目的地であるダハブに着きました。
ダハブについては次回書こうと思いますが、
一枚だけダハブをよく表した写真を載せておこうと思います。
ダハブはこういう、リラックスという言葉とはかけ離れた場所です。
正直、一時も気が休まりません。
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