その辺歩いてた人が来てたTシャツ。
「都道 MOTOR OIL」と書いてあります。
控えめに言って、意味分からなさすぎます。
「スタンド・バイ・ミー・ロード」を歩いてマチュピチュ村にたどり着くためには、
一つだけ必須条件があるんですね。
それは、「必ず、明るいうちにスタンド・バイ・ミー・ロードを歩き始めること」。
理由は単純明快です。普通の線路で電車バンバン来るので、暗闇で歩くには危なすぎるためです。
それは必須条件すぎる!!
でも、僕は時間に余裕をもって行動することにおいては、修学旅行時における生徒会長レベルです。
かなり早朝に出発しておいたため、
ほぼ間違いなく明るいうちに到着できるスケジュール感でした。
そう思っていた僕らに、ドライバーがポップにこんなことを言ってきたんですよ。
「この先のオリャンタイタンボという村で、お祭りが開催されている。
神聖なものなので、お祭りが終わるまでは村を通ることができない。」
いやそのお祭り、絶対に今日やるの分かっただろ!!!!!
オリャンタイタンボのお祭りという、
普通にムカつくけど、響き的にはハッピーなディフェンダーが現れる形になりました。
お祭りが終わるまで5時間足止めされたものの、規制が解除された瞬間に急いで向かったんですね。
遂にスタンド・バイ・ミー・ロードの入り口に到着した僕たちに、衝撃的な光景が待ち受けていました。
ちょ、あまりにも暗闇すぎる!!!!!
「ちょっとぐらいは明るいんじゃないか」って期待してた自分を殴りたいぐらい暗い!!!!
「クスコに引き返す」=あの断崖絶壁のバス移動をまたする。
「暗闇の線路を歩く」=”絶望”。
このときの選択肢、Dead or Alive と言うか、
Dead or Deadでした。
ここまで来たので、しかたなくスタンド・バイ・ミー・ロードを進むんですけど。
因みに、ここは観光用に整備された道などではなく、ガチでただの線路ですからね。
最初に「ここ歩けばマチュピチュ着くっしょ」って言ったやつ、完全に頭おかしいです。
線路用の橋。
いや、普通に怖いんですけど!! 下からゾンビとか出てくる可能性、あながちゼロじゃない雰囲気なんですけど!!
僕らがすこやかに歩いていると、後ろから突然、「ゴォーーーー!!」というデカい音と、
「危ない!!よけろーーーー!!!!」という、誰かの大声が聞こえました。
ガチで、後ろから電車来ましたからね。
電車、むっちゃ速いんですね。
普通の電車が来ることもあれば、こういう貨物列車が来ることもあります。
まぁ、今回は小さい貨物列車だったこともあり、みんな「キャー、ほんとに電車来た〜!」みたいな感じですよ。
会えないと思ってたグーフィーに、パレード終わりにたまたま会えたぐらいのテンションです。
横にスペースさえあって、気をつけていれば基本的には避けられるんですね。
因みに、富・名声・力、この世の全てを手に入れた者たちだけが乗ることのできる「ペルーレイル」という列車は、こういう感じです。
(引用元:https://ameblo.jp/iohe/entry-12592218743.html)
ちょ、デカすぎる!!!!
いま神龍に願い言えるなら、「俺らが歩いてる間、このデカいやつだけは来ないようにしてください」にする!!
途中、かなり横幅の狭いトンネルがありました。
しかも、奥行きもかなりありそうなやつ。
「ここでペルーレイルが来たら、横にスペースもないしヤッバいね!!HAHAHA!!!!!!」
「それな!!フゥオオオオオオオオ!!!!!!」
僕らはテキーラなどを嗜みながら、圧倒的に楽しく歩いていたんですね。
パーティメンバーの判断力、普段が「100」だとしたら、全員「5」ぐらいまで下がっていました。
でも、そんなタイミング良く電車が、しかもペルーレイルが来るはずがありません。
そんな圧倒的確信もあり、僕らは爆笑しながらトンネルに入りました。
トンネルの、丁度真ん中ぐらいに差し掛かりました。
入り口からはけっこう歩いたものの、まだ出口は見えていない状況です。
ここで、さっきまで一緒に爆笑してたヨーロピアンの女性が急にビビるぐらい真顔になり、
とんでもない一言を放ったんですね。
「ちょ、電車の音聞こえる!!」
酔っていたはずのパーティーメンバーは全員、ビビるぐらい真顔になり、この時のカイジばりにざわつきました。
そして、
野々村議員ばりに、ガチで耳をすましてみました。
すると、
「RUUUUUUUUUUN!!!!!!!!!!!(走れーーー!!!!!!!!!!!!!!)」
と、マジでアクション映画で聞く号令を、リアルに聞きましたからね。
このときの僕の脳内では、「スタンド・バイ・ミー」どころか、完全にミッション・インポッシブルの曲が再生されていました。
この電車がペルーレイルだった場合、横に避けるスペースが無いため全員普通にはねられます。
僕はウサイン・ボルトのおよそ3倍の速さで本気ダッシュをしたのですが、トンネルの出口までは間に合わなさそうでした。
電車をチラ見してみたところ、
どう見てもペルーレイルだったんですね。
まじかおらあァァァァ!!!!俺らがこのトンネル入るのを狙ってやがったなテメエェェェェェ!!!
横に少し窪みがあったので、一か八かの判断で、
そこの壁スレスレで避けよう!!ということになりました。
これでペルーレイルの横幅が想定より大きかった場合、僕らパーティーメンバーはガチで全滅します。
うおおおおおおおおお!!!!!!!!!
ペルーレイルは、僕らの顔面スレスレを通過していきました。
いやガチで死ぬとこだった!!!!
まじ危なかったけど誰もケガしなくて良かった!!
そこから歩くこと暫くして、遂にマチュピチュ村に到着しました。
「なんか箱根に似てるな」と一瞬思ったのですが、
まさかの初代村長が日本人だったらしいです。
スタンド・バイ・ミーのルートは明るいうちであればお勧めですが、暗闇の中を歩く場合は「ハリー・ポッターと死の線路」みたいになることを覚悟してください。
2回の死地を超えてたどり着いたマチュピチュ、元を取るためには、想像を絶するレベルでエンジョイするしかなくなりました。