※今回の記事はまぁまぁ内容がエグいので、苦手な方はUNOばりにスキップして下さい。
いつもは完全にふざけている僕のブログですが、今回は笑いナシでお送りします。
東南アジアの一国、現在も発展途上国であるカンボジア。
この国には負の歴史があります。
1975年4月から1979年1月まで3年8ヶ月に及んだ、
ポル・ポト政権による大虐殺。
ポル・ポト率いるクメール・ルージュがカンボジアで大虐殺を行った、
ということまでは、ぼんやり知ってる人が多いかと思います。
他国同士で争い合う、「戦争」ではなく
同じ国の人同士で殺しあうという、理解し難い黒歴史。
では、何故そんなことが起こったのでしょうか。
指導者であるポル・ポトの思想は「原始共産主義」といって、
国内から知識人層を根絶することを目指しました。
階級・格差の無い時代を目指し、
「国を指導する我々以外の知識人層は自国には不要」と考えていたのです。
そのため、通貨、学校、工場、病院、伝統文化、宗教、家族など、
人々が培ってきた「文化」と呼ばれるものは全て抹殺。
その思想の達成の為だけに、国民の大虐殺が行われたのです。
虐殺の対象は、教師や医師などの知識人や文化人、
更には
「海外に行ったことがある」
→知識人とみなし、殺す
「恋人がいる」
→社会風俗を乱す。殺す
「眼鏡をかけている」
→知識人。殺す
「子供に教育をした」
→我々と異なる思想を植えつけた。殺す
「手が綺麗」
→畑仕事をしていない知識人の証拠だ。殺す
といった、本当に些細な理由で簡単に命を絶たれた人がたくさんいます。
にわかには信じられない嘘のような話ですが、本当にあった出来事です。
それも、たった十数年前。
つい最近の話です。
これは、実際のポルポトの指令書です。
平和な時代の、平和な国に生まれた僕からすると頭おかしいんじゃないのって思うような内容ですが、
本気でこの思想が国のためになると思ってやっていたのですから恐ろしいことです。
さらにポル・ポトは、地雷を「完全な兵士」として高く評価し、西部のタイとの国境地帯を中心に大量に敷設します。
カンボジアは地雷が未だ多く残っていることで有名ですが、これが根源的な原因です。
フランス植民地時代の名残が今も残る街、プノンペン。
街の住宅街の中にひっそりとあるのが、「トゥースレン収容所」。
ポルポト政権の残虐さを後世に伝える博物館として、公開されています。
いわゆる、「負の遺産」です。
プノンペンの街中を歩いていると現れる、トゥースレン収容所。
住宅街の中で、異様なオーラを放っています。
ここは元は高校の校舎だったところを、改造して作られた場所です。
もともとは校庭として教師や生徒たちが語らう空間だったであろう中庭に、
逆さ吊り拷問に使われた柱や、
ベトナム軍がプノンペンを制圧し、クメール・ルージュが撤退した後にここで最初に見つかった14遺体のために置かれた墓石があります。
尋問室、という名の拷問室は、当時のままの状態で保存されています。
ベッドに横たわる死者の写真が壁に掛けてあり、そして部屋の中にポツンと置かれた錆びかけたベッドの周りには、血痕が今も残っています。
部屋に入る前に見かけた看板。
「笑顔禁止」ということでしょうか。
言われなくても、こんなところで笑えないけど。。
一説によれば、当時の国民の5人に1人にあたる150万人とも、200万人とも言われるカンボジア人が虐殺されたといいます。
ポル・ポトから解放された時のカンボジアの人口比は、
なんと国民の85%が14歳以下でした。
それだけ、大人は殺されたということですね。
プノンペンの街の郊外に、「キリングフィールド」と呼ばれる場所があります。
文字通り、虐殺が実際に行われた場所です。
僕は当初、トゥースレンを見学してから、そのキリングフィールドにも行く予定でした。
しかしトゥースレンを見学しただけでいっぱいいっぱいになってしまい、キリングフィールドに行くのは諦めてしまいました。
それぐらい、重い雰囲気が漂っている場所です。
プノンペンの街に行く人は、それなりの覚悟が必要です。
ポル・ポトは、カンボジア人にとって正に悪夢そのものでした。
あのような惨劇をもう二度と繰り返さない為に、
このように負の遺産を残すことで、後世に、そして世界に伝えていっているのです。
自国の負の歴史を隠そうとしている国が、少なからずある中で、
こうして隠すことなく真実を伝えていこうというカンボジアは立派だと思いました。
ポル・ポトが虐殺を行った歴史の背景には、少なからず日本軍も関わっているのです。
こうしたことが実際に、事実としてあったということを受け止め、
「知る」ということが義務にさえ思います。
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